
彼の名前は Christophe HO
7年前パリで出会ったシンガポール人のモデル
彼は"音"を持っていない
francesco smalto のオーディションで初めて彼に会った
その時の印象は何か陰のある暗い印象だった
その翌週、パリの巨大なサーカス小屋で行わたsmaltoのショー本番
彼に再会した時には度肝を抜かれた
黒く長かった髪の毛をスーパーサイヤ人の様にして来ていて
最初は別人かと思った
モデル業の鉄則として
仕事の決まった時点の状態から
本番までイメージはそんなに変えられない
彼の鉄則はそれを超えていた
自分の中であまりにも"新種"だったので話しかけてみた
"ウェアーアーユーフロム?"
したら彼はメモ帳とペンをサッと出して
"Singapore"
と、書いた
こちらの音は届いて無い、口元で言葉を読んでいるのだ
そして彼はかすれた音を喉の奥から捻だし
"ウェアーアーユーフロム?"
と聞き返した
言葉になってなかったが、はっきりと伝わった
"凄い‥"と思った自分を恥じた
彼にとっては当たり前なのだ
"アイムフロムジャパニーズ"
と、間違ってるけど意味の伝わる返事をした
彼は笑っていた
"セイムエイジア!"
と、こちらが言うと
彼は再び笑った
内容は忘れたけど、その後色々と会話をした
あんなにもシンプルで淘汰されたキャッチボールが出来たのは後にも先にもこの時だけ
彼は元気にやっているだろうか
やっているだろうな








